「きみがら」とは、トウモロコシの皮のこと。昔から馬の産地であった十和田周辺では、飼料用のデントコーンを栽培しており、スリッパづくりは、その余剰資源の活用策として昭和22年から始められた特産品事業である。
乾燥させたきみがらはトウモロコシの皮独特のしなやかさと通気性を保ち、非常に丈夫なのが特徴。
スリッパづくりは、このきみがらを裂き、ワラジを編む要領で芯縄に力強く編み込んでいく。ワラジならそう面倒な作業でもないが、スリッパは足の甲にフィットさせるカバーがいる。このカバーをひと目ずつ編んでいく作業に手間がかかり、熟練者でも一日に作れるのはたった一足程です。